
夏の妖怪
「ねえ怖い話をしてよ」と山口育児院の子がせがむ。「耳なし芳一」や「雪女」の話は熱帯夜が続いて寝付かれない夜には子供達は耳をそばだてて聞いてくれる。
話の多くはラフカデオ・ハーン(日本名・小泉八雲)の「怪談」からのもので、怖さ百倍。とうとう怖くて寝られなくなった者もいて罪つくりをしたものだと反省する。
小泉八雲は1850年ギリシャで生まれ、父親の実家のアイルランドのダブイリンで育つ、19歳でアメリカに渡り新聞記者となる。90年にカナダから日本にやってきて、松江中学、熊本五高、東大の英語講師。丁度百年前の04年に早稲田大学講師となった時「怪談」を出版する。その年9月26日心臓発作で死去。享年54歳。雑司ヶ谷霊園に眠る。
そんな因縁からか、早稲田大学演劇博物館には「変化(ばけもの)」の番付表がある。最高位は幽霊の猫又。続いて牛鬼、山の神(妻)、キツネ、タヌキと続く。「勧進元」は天狗。
日本の三大妖怪は天狗、河童、鬼とされるが、天狗は山の神、河童は川の神、鬼ということばは人間の死者や死後の霊をさしていた。マンガ家赤鬼、青鬼さんも元気かな。(2004年8月12日)
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